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恵州サムスン電子がリストラ 貿易戦争の影響が中国の製造業を直撃

韓国のサムスン電子は現在、中国に残る同社の最後のスマートフォン工場の生産調整と人員削減に着手しています。「人件費が安く市場規模が大きい」という中国市場の優位性が失われてから、米中貿易戦争の圧力により外国企業の中国離れが加速していますが、外国企業だけでなく中国の民間企業もその打撃を被っています。 6月4日、広東省の恵州サムスン電子有限公司が人員削減に着手しました。同社のリストラ計画によると、今回の人員削減は6月14日を期限として従業員から希望退職を募る形で行われます。恵州サムスンの複数の従業員は、サムスンは2019年9月に恵州工場を閉鎖し、生産ラインをベトナムに移転させるつもりだと話していますが、サムスン側はこれについてコメントしていません。 恵州サムスンは韓国のサムスン電子が中国に残している唯一のスマートフォン工場で、1992年に設立され、現在5000人余りの従業員を抱えています。2017年当時の恵州サムスンのスマートフォン生産台数は、サムスンのスマートフォン世界シェアの17%を占めていました。 サムスングループがこの6カ月で行った中国での人員削減は今回が2回目です。昨年12月31日には天津のサムスン通信工場でリストラが行われ、工場が閉鎖されました。 中国の民間企業経営者、劉剛(りゅう・ごう)さんは、このリストラは中国におけるサムスンのコストが増したことに関係していると考えています。労働集約型産業の集中する広東省一帯で、労働者の賃金がすでに3倍となったほか、企業の「隠れたコスト」も増加しているためです。 中国の民間企業経営者 劉剛さん 「隠れたコストというのは、我々は『あまり付き合いのない親戚』と呼んでいる。いわゆる工商、税務、環境保護といった、大きなものでは国の機関、小さなものでは街角の環境衛生まで、いくらかのコストを上乗せする必要がある。これらの費用はあまりなじみがないが、さまざまなところで生じている。また聞くところによると共産党はすべての大企業の中に党支部を増やそうとしている。これは『党組織のネットワーク構築』のことで、これもまた大きなコストだ」 米国在住の上海人企業家、胡立任(こ・りつにん)さんは、サムスンのリストラは中国の経営環境、そしてサムスンの戦略調整に関連していると考えています。中国市場におけるサムスン製品のシェアは2013年の20%から、ここ数年で1%前後まで落ち込んでいます。 米国在住の上海人企業家 胡立任さん 「まず政治的な観点から見ると、サムスンは政治的リスクを考慮して、多くの企業を中国から撤退させている可能性がある。二つ目に、サムスンは自社製品の戦略の調整が必要かもしれない。サムスンの多くの製品、特にスマートフォンの売り上げが低調で、サムスンは多くの中国企業から狙い撃ちされている。サムスンの主な顧客はファーウェイとかぶっており、ファーウェイが消えたらサムスンが浮上するだろう」 かつてサムスンを魅了した「人件費が安く、市場規模が大きい」というメリットはすでになく、さらに米国政府は約3000億ドル(約33兆円)相当の中国製品に対し、最高で25%の関税をかけることを検討しています。対象製品にはスマートフォンやノートパソコンなども含まれるため、このことがサムスンの中国撤退をさらに加速させるのではないかとの見方もあります。 中国の民間企業経営者 劉剛さん 「一番重要な点は米中貿易戦争だろう。サムスン製品の生産地が中国の場合、追加課税は同社のコストを大幅に上昇させるからだ」 外国企業だけでなく、中国の民間企業も米中貿易戦争の痛手を被っています。 中国の民間企業経営者 劉剛さん 「当社は以前米国と自動車の貿易を行っていたが、税関から非常にばかげたことを言われた。米国が輸出する自動車は中国に輸入できないと言っていたのが、後になって、米国で製造生産されるすべてを対象とすると変更された。つまり、カナダから自動車を輸入しても、その部品の産地が米国だったら、関税リストに追加されるということだ」 米国による中国製品への追加課税に直面し、浙江省のアパレルメーカーの陳さんはラジオ・フリー・アジアの取材に対し、工場をベトナムへ移転するか、閉鎖するか検討していると語りました。 胡立任さんも、民間企業が苦境に立たされる理由として、ここ数年行われてきた国有経済の増強と民間経済の縮小政策によって民間企業が委縮し続けてきたこと、また中国では法による統治が行われておらず、民間企業家がリスクを回避するため、海外へ移住するしかなくなったことを挙げています。 劉剛氏 「民間企業は国有企業のように国を頼れるわけでもなく、外国企業のように宣伝力もない。民間企業は当局から搾取されるのみだ。大企業のアリババを創業したジャック・マーですら、最終的には電子マネーサービスのアリペイを国に譲った。聞くところによると完全に無償で譲渡したそうだ。だから民間企業にとって、外国に移転できればまだいいほうだ。移転したくても出来ない人もいる」 中国の民間企業の収益は2018年から急激に減少し、平均利潤はこれまでと比較して27%も減少しました。中国国家統計局のデータによると、民間企業約21万5000社の今年1月から4月にかけての平均利潤は213万元(約3330万円)で、前年比で21%減少しています。
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