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68 views • February 26, 2020

「ウイルスは野生動物由来ではない」大紀元が調査報告を発表

新型コロナウイルスに対する懸念が世界中に広まり、中国では多数の感染者と死亡者が発生しています。中国共産党政府はウイルスの発生源を武漢華南海鮮市場だと認定しましたが、これに対する疑問の声が挙がっています。大紀元調査チームはこのほど、新型コロナウイルスに対する疑問をさらに掘り下げ、報告書を発表しました。 大紀元の新型コロナウイルス調査チームは、2月17日に発表した『調査報告:新型コロナウイルスの謎の発生源』の冒頭で、武漢華南海鮮市場がウイルスの発生地とされていることに疑問を呈しています。 昨年12月31日、武漢市衛生健康委員会は、肺炎の発生源は華南海鮮市場に関係していると初めて発表し、翌日の1月1日には華南海鮮市場は環境衛生状態を改善するため、市場を閉鎖すると発表しました。 香港大学の著名なウイルス専門家、管軼(かんいつ)氏は「犯罪現場はすべてなくなってしまった。証拠がなくて事件を解決できるのか?」と疑問を呈しています。 1月22日、中共国家疾病予防コントロールセンターの主任が、新型コロナウイルスの発生源は武漢のある海鮮市場で違法に販売されていた野生動物だと発表しました。 1月26日、疾病予防コントロールセンターは、武漢華南海鮮市場から大量の新型コロナウイルスが検出されたと発表しました。 中共当局はこの段階で、華南海鮮市場がウイルス発生地だと認定しました。 1月23日、武漢ウイルス研究所の石正麗(せき・せいれい)氏など複数が、雲南省のコウモリから新型コロナウイルスが発見され、武漢の新型コロナウイルスとの相同性は96.2%と発表しました。 そのため、ウイルスはコウモリ由来であるとの主張が広められましたが、中国国外からはこれを疑問視する声が挙がっています。 時事評論家の凌暁輝氏 「何百万年もの間、多くの地域でコウモリが食用にされてきたが、誰かがコロナウイルスにり患したなどと聞いたことがないし、中国のような広範囲の感染の話も聞いたことがない。コウモリから感染したという理屈は通用しない」 新型コロナウイルス肺炎患者を最も早くから受け入れていた武漢金銀潭医院の黄朝林(こう・ちょうりん)副院長らが、1月24日付の医学雑誌『ランセット』に発表した論文には、中共当局の出した結論に疑問を突き付ける内容が記されていました。 論文には「12月1日に発病した新型コロナウイルス肺炎の最初の患者は、華南海鮮市場とは無関係だった。彼とその後に続いた患者にも、流行病との関連性は見つからなかった。12月10日に新たに三人の患者が発症したが、そのうち二人は華南海鮮市場とは無関係だった。海鮮市場を訪れたことのある患者が集中的に現れ始めたのは15日になってからだった」と記されています。 論文では合計41人の患者を統計し、うち14人は海鮮市場とは無関係であることが実証されました。これは全体の1/3を超えています。また海鮮市場でコウモリは販売されておらず、コウモリがいた様子も見つかりませんでした。 1月29日にランセットに掲載された別の論文には、金銀潭医院で新型コロナウイルス肺炎と診断が確定した患者99人のうち、50人は海鮮市場に接触していないと記されていました。マサチューセッツ内科学会が発行する『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』にも、「1月22日までに診断が確定された425の症例のうち、1月1日までに発病した患者の45%は海鮮市場に足を踏み入れていない」と記されています。 こうした情報は、中共当局の発表と明らかに食い違っています。 中共当局は、最初の患者の発症日は12月8日で、海鮮市場に関係していたと発表しています。当局は華南海鮮市場がウイルスの発生地と認定しましたが、最初の患者と上述した1/3の患者が海鮮市場と接触していない点には触れていません。 米ジョージタウン大学の感染症専門家、ダニエル・ルーシー氏は「ランセットの論文データが正確であれば、最初の患者は昨年11月には感染していたはずだ。感染してから発症するまでには潜伏期間があるからだ」と説明しています。 このことは、12月15日に華南海鮮市場に関係した患者が集中的に発生する前に、ウイルスが静かに広がっていたことを意味しています。 ルーシー氏は、中国はすでに、このウイルスの発生地が華南海鮮市場ではないと分かっているはずだと指摘しています。 ランセットの最初の論文の著者の一人である曹彬(そうひん)氏は、米国の科学系ウェブサイトのサイエンスインサイダーに対し、「(華南)海鮮市場は新型コロナウイルスの唯一の発生地ではない」と回答しています。 しかし中国の専門家グループは、こうした重要な情報を意図的に無視しているかのようです。 中国国家衛生健康委員会の最初の専門家チームは昨年12月31日には早くも武漢に到着していました。中国メディアの財新網は、彼らは金銀潭医院で調査を行うと、華南海鮮市場との接触の有無、発熱の有無、全ゲノム配列が必要であり、この三つの基準を同時に満たしていなければ診断を確定することはできないと規定したと報じました。その後、鍾南山医師らで組織された二つ目の専門家チームが今年1月18日に武漢入りするまで、この基準は見直されませんでした。 大紀元は、1月10日から17日の間に武漢政府が発表した診断確定者数が41人のままだったことについて疑問を呈し、最初の専門家チームはランセットの論文にある41人の症例に対する詳細な状況を説明すべきだと論じています。専門家チームは少なくとも三分の一の患者が海鮮市場とは無関係であるとなぜ知っていたのでしょうか。また診断基準に「海鮮市場に接触したことがある」との一文が盛り込まれた理由は何だったのでしょうか。 カナダ在住の中国人作家、盛雪氏 「中共はこのように大きな伝染病を、こんなにも複雑ですさまじいウイルスを広めた。ありとあらゆる方法を使って人々の注意をそらせ、武漢の海鮮市場の「野生動物」のせいにしようとしているが、このようなやり方は今となっては実際には何の効果もない」 カナダ在住の中国人作家、盛雪(せいせつ)氏は、大量の証拠に基づくと今回の新型コロナウイルスは野生動物由来のものではなく、中共がこの事件の方向性を誘導しようとしているのは、彼らが内心では真実が明るみに出るのを恐れているうえ、背後には我々には想像もつかないような危険な目的があることを説明していると指摘しています。
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